倉敷デニムとは? 意味解説 & 倉敷のジーンズブランド一覧
公開日: | 最終更新日: 2018/06/06 岡山デニム
倉敷デニム通になろう♪
「倉敷デニムって何?」というところから「どんな経緯で?」「どんなブランドがあるの?」といったところまで、ガッツリまとめました。
倉敷デニムとは?
倉敷デニム(くらしきでにむ)とは、「岡山県 "倉敷市" のデニム生地・デニム製品とそのブランドなど」を指して使われる言葉です。
倉敷市内でも特にジーンズ生産が盛んなのが「児島地区」。
また、倉敷市中心部にあったクラボウ(倉敷紡績)は、国内で初めて中白・高オンスの本格的なデニム生地を作った会社です。
倉敷市のジーンズ関連年表・ざっくり
- 1958(昭和33)年
- マルオ被服(後のビッグジョン)、ジーンズの輸入と受託生産を開始(初の国内量産縫製)。
- 1965(昭和40)年
- マルオ被服、本場アメリカ(キャントン社)のデニム生地を使った本格派ジーンズを生産。
- 1967(昭和42)年
- (旧)倉敷市と児島市・玉島市が合併し、(新)倉敷市となる。
- 1971(昭和46)年
- 大島被服、国内初のレディース専門ジーンズブランド「ベティスミス」の生産販売を開始。
- 1972(昭和47)年
- 倉敷紡績、国産初の本格的デニム生地「KD-8」を完成。
- 1973(昭和48)年
- ビッグジョン、KD-8を使った初の本格派・純国産ジーンズを生産。
- 2003(平成15)年
- 児島下の町にジーンズミュージアムがオープン(ベティスミスの運営)。
- 2009(平成21)年
- 児島ジーンズストリートがスタート。
※ 児島ジーンズストリートは、児島産ジーンズブランドの直営店が集まるショッピングエリア。JR児島駅から徒歩20分ほどのところにあります。
倉敷紡績(クラボウ)とデニム生地
倉敷紡績は、1888(明治21)年に倉敷で綿の紡績工場として創業した総合繊維メーカー。
現在では、繊維製品・化成品・工作機械などの製造販売から不動産事業まで幅広く手掛ける大企業です。
倉敷紡績がデニム事業に進出するのは、1970年のこと(※クラボウ公式サイト)。
当時、本格的なデニム生地(中白の糸を使った高オンスのもの)を作る技術が日本にまだなく、本格派のジーンズは、アメリカから生地を輸入して作られていました。
倉敷紡績は、独自にロープ染色機を完成させた貝原織布(カイハラ)をはじめ、複数の企業と協力関係を築いてデニム生地の開発に取り組み、1972年、国産初の本格的デニム生地「KD-8」を完成させます(※ヒストリー 日本のジーンズ p.30, 124)。
翌年、KD-8の共同開発者でもあるジーンズメーカー・ビッグジョンから、KD-8を使った初の本格派「純国産ジーンズ」が誕生(※ビッグジョン公式サイト)。
倉敷紡績ではこの後も、手紡ぎ風の不均一なむら糸を使ったデニム「KD-855」、コンピュータ制御によりさまざまな表情を表現できるデニム「SKY KDX-8」など、先進的な生地の開発が続いています(※ヒストリー 日本のジーンズ p.124)。
(倉敷紡績は現在、大阪に本社を置いており、倉敷の旧工場・倉庫は、倉敷アイビースクエアという複合商業施設になっています。)
倉敷のジーンズブランド & 通販サイト一覧
倉敷のジーンズ・デニムアイテムのブランドを あいうえお順 に一覧にしています。
- 暁ジーンズ
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岡山デニム 井原デニム 倉敷デニム 児島デニム・・4つのコトバの関係
岡山県内でも、ジーンズやデニム生地の生産が特に盛んなのが、井原市と倉敷市の児島地区です。
岡山県
井原市(県の西の方。広島との県境)
倉敷市 児島地区(県の南の方。香川との県境)
というのがそれぞれの位置関係。
井原デニム・倉敷デニム・児島デニムは、それぞれ言葉で限定された範囲内のブランド等を指して使われる言葉、岡山デニムはそれら3つを包括する言葉、ということになります。
倉敷市内にあって児島地区に縁のないブランド・メーカーはほとんどないと思うので、倉敷デニムと児島デニムはほぼ同義と考えてよいかもしれません。
井原と倉敷児島はどちらも岡山県内ですが、エリアとしては異なるので、定義としては別モノになります。ただし、たとえば、児島のブランドが井原の生地を使って児島で縫製・加工をしている、といったケースはよくあるので、両者は密接に関係している場合も多いです。
もうちょっと細かい話・・コトバの定義など
「岡山デニム」等のコトバには、オフィシャルな定義や基準があるわけではありません(2015年4月現在)。国産ジーンズブームの盛り上がりとともに、その産地に属する生地・製品やブランドの全体を指して使われている状況なので、いまのところ、いろんな意味であいまいな面をもっています。
ここがあいまいなままだと(たとえば)どのブランドが岡山デニムに含まれるかといった点について判断しづらいところがあるので、当サイトではどういった基準でこの言葉を捉えているかについて、以下にまとめておきます。
デニムとジーンズ
デニムは本来「生地」を指す言葉なのですが、最近では、「ジーンズを含むデニム製品全般」を指して使われることが一般的になってきました。
このサイトでは、一般的に認識されている意味・使われ方を重視し、デニム生地だけでなく、ジーンズやデニムスカートなどのデニム・アイテム全般も含めて「デニム」という言葉を使うことにしています。
その地域に属するかどうかの判断基準
このサイトでは、本社・本店のいずれかまたは両方がその地区内にあるメーカーとブランドを指して、岡山デニム(井原デニム、倉敷デニム、児島デニム)としています。
国産ジーンズとデニム生地の多くは岡山か広島で作られているため、仮に、岡山デニム=岡山県産デニムと考えると、(大阪本社のブランドなど)かなり多くの国産ジーンズブランドがこのカテゴリに含まれることになるのですが、「岡山デニム」という言葉の現在の一般的な使われ方を(販売会やメディア等で)見るかぎり、他県のブランドのことは基本的に意図されていないと思われます。また、自社工場・協力工場が岡山以外にあっても本社が岡山県内にあれば、一般的に「岡山のブランド」として捉えられているようです。
こういったことから、当サイトでは、本社・本店の所在によってその地域に属するかどうかを判断しています。
実際には、多くの岡山デニムは岡山県産です。
ただし、広島で縫製・加工されているケースや、自社工場が岡山県内だけでなく中国などにもあるケース(ベティスミス)等もあります。
まとめ
thank you for reading ♪
倉敷デニムの解説、いかがでしたでしょうか。
さぁ、今日からあなたも "倉敷デニム通" です。
色んなブランドを覗いて、あなた好みの一品を探してくださいね♪
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